私にとっては初日でした。おぶちゃはポエム同好会で初知り、今回脚本演出が大部さんじゃないということで、どんな内容なのかあまり前情報を入れずに行ってみた。
結果。
https://x.com/mu_tsuduki_tori/status/1887474503665459447?t=EmxL051D0EvbdjGOhFvGoQ&s=19
グチャグチャの袖をコートの中にしまって帰りました。ハンカチ持ってねーのかこいつは。
以下初見感想
- 石坂先生(先生と呼ばせてくれ)がぶっ刺さりました。「詩は魂で書け」もそうなんだけど、その前の「がっかりさせるな」のやり取りが、本当に、言葉、位置、姿勢、目線、心の底からの石坂先生の言葉がそこにあって、ここでもう泣きました。早すぎ。ことあるごとにずっと名前が出てきて、宮川さんの心を支え信条を生み、そして宮川さんは自責を覚えもする。奥深すぎる。
- 宮川さんはね。もう劇中に希望ちゃんが全部言ってくれたしそれを受け取れるだけの想いの強さと作りになってるから私が何か語るようなことは無いんですけど。
- この話を『表現者としての矜持と商業作家としての迎合の塩梅に苦しむ』って換言してしまいきるのは勿体なくて、いかに人々に普遍的なものでもある苦しみなのか、孤独とどう向き合うのか、という部分を『”悲しみに戯けたピエロ”という演劇を作ること』自体が内包している、非常に美しい構成。これは小谷さんだから出来た美しさなんだなあ…。
- 伴蔵と井出の親友コンビ、出てくると場がパッと明るくなって陽気な雰囲気になるのに、中心である宮川さんがその陽気さに乗らないから空回りに見えて、コンビ本人たちは決して無理をしているわけでも悪意があるわけでもないのに少しずつ痛々しく感じるようになる。宮川さんに感情移入していくほど、親友コンビが眩しくて苦しい。セリヌンティウスにはなれない。けれどそれは、メロスであり続けろと言わないからでもある。
- 石坂しずをの方、めちゃくちゃ笑いキャラだしポエム同好会のシムレンを思い出してずっとニコニコしてたのに、終盤の畳み掛けで号泣。あのね宮川さん、駄目だよ、恩師と瓜二つの顔の弟子(仮)を、実は疎ましくなんて思ってなさそうな顔をしたりして。
- 希望ちゃん、冒頭からすごくかわいくて一生懸命で、けれどどこか陰があって繊細さが垣間見えて、不安、懊悩、苦心、そして孤独を真正面から見据えてしまう人で、だからこそ宮川さんと話せたんだろうな。リンクするところ鳥肌物だった。声の大きさ=迫力じゃなく、呟き(に聞こえる声)で揺さぶってくるのは、そこに果てしない想いがあるから。
- 宮川さんの奥さんがまた良い。「はい」と頷き続けてくれるところの表情の優しさにまた泣いた。なんでこんな全シーン泣けるん? 単なる亭主関白ではなく、家庭を顧みて売れなきゃ生活ができないと苦しむ彼を『やりたいように』と受容し「私は宮川哲夫の妻ですから」と在り方を肯定してくれる。理解者すぎる〜!! 出逢いが気になるな…。
あ〜〜ストーリーの話したい〜〜ネタバレになる。というか、ショックが大きすぎて(そして泣きすぎて)詳細を語りきれない。思い出したらポツポツ追記します。あと土曜マチネ行くんですがもっと増やします。これはすごい。